アンガーマネジメント静岡教室のコラム

イライラ・怒りの原因療法について

アンガーマネジメントに求められていることは何か? それを簡単に言えば…

「怒りやイライラを自分でコントロールすること」

…ということなんですが、対症療法としてやるべきことと、原因療法としてやるべきことの2つがあります。

多くの医学的療法や臨床心理学的療法がそうであるように、対症療法にはやはり限界があって、何よりも優先させなければならないのは、根本原因をはっきりと特定することでしょう。

アンガーマネジメント静岡教室では、「怒りやイライラの根本原因は “要求” と “理解不足” である」という理論を採用しています。

これについては「アンガーマネジメントステップアップ講座思考編」の中で、受講される皆さんに徹底的に詳しく学んでいただく内容となります。

それを学ぶことによって、イライラや怒りが劇的に解消するのはもちろんのことで、それと同時に、「不満」や「鬱憤」といった日ごろの様々な感情の問題が解決していきますので、対症療法として行なうことがメインとなっている一般のアンガーマネジメントトレーニングとは、明らかに一線を画するものになっています。

例えば当サイトでは、米国心理学会 冊子「アンガーマネジメント」を日本語に翻訳したものも紹介していますが、そこに書かれていることは次のような内容です。


これらのアドバイスは心理学の裏づけがあるわけですから、もちろん的確なアドバイスであるとみて間違いないものです。

しかしながら、これらを全て実行するためには、ちょっと考えたら気の遠くなりそうな「人格改造」を行なう必要がありそうにも思われます。

米国心理学会でももちろん、これらを実現することが誰にも簡単なことであるとは考えていません。これらが簡単に実行可能であるという人は、そもそもアンガーマネジメントトレーニングをさほど必要としないだけのギフト(優れた性格)を持っていることになるからです。

つまり、怒りやイライラにとらわれてしまいやすい人、怒りっぽい人、短気な人、乱暴な人というのは、こうしたアドバイスを実行するための能力について、決して人より優れた才能を持っているとはいえないということなんです。

ですから、これらアドバイスは原因療法として必要な条件を十分に満たしてはいないということが言えるのではないでしょうか。

私たちの身近にいる大勢の人々の中には、明らかに怒りっぽいという人と、怒ることがまったくないという人とがいます。

そして、怒ることがまったくない人の中には、精神的に健康な人と、あまり健康ではない人とがいます。

精神的に健康でない人の中には、自分の中に生じる怒りやイライラを抑えてしまう人がいて、そのような人は片頭痛に苦しむなど、無理なガマンからくるつらい症状に苦しんでいたりします。

その一方で、怒りを表すことがないばかりか、自分の中に取り立てて怒りというほどの感情を持たない人もいます。

筆者の友人にもそのような素晴らしいギフトを持った人がいて、30年も連れ添っている彼の奥さんは、彼が怒ったのを見たことがないと言っています。もちろん筆者も子供のころから彼を知っていますが、同じように彼が怒ったのを見たことがありません。

彼のようなギフトを持った人をどのように理解したらいいでしょうか?

脳科学では、「報酬系が活性化する」という言い方がされていますが、私たちは脳内で「欲求が満たされた」とか、「いい気分になれた」という状態を感じることがあります。

例えばマザー・テレサのような聖人が、貧しい人々や虐げられた人々に対して、自己犠牲を払ってでも救ってあげたいと考え、それを実際の行動にして大勢の人々を救うということがあります。

誰もが「とても自分には真似ができないことだ」と思うことです。そこに「利己主義」はなく、あるのは「利他主義」、「利他的行動」ばかりだからです。

このような聖人のなせる業というのは、とても人間業とは思えないことですから、それはきっと神の意志によるものだというように信仰の対象となることも十分に理解できます。

しかし注意したいのは、いくら自分たちの理解を超えているからといっても、聖人とても私たちと同じ人間だというのが事実だということです。

一度も怒ったことのない筆者の友人、マザー・テレサのような聖人、彼らに共通しているのは、私たちと同じ人間であるということ。

そして、同じ人間である以上は、彼らもやはり「報酬系の活性化」という「ごほうび」をもらって生きているということです。

いくら自己犠牲を伴う利他的な行動ではあっても、その行動を続けることによって得られる「報酬」というものが、彼らの感情の中には必ずあるはずだということです。

つまり、怒らない人は現実に存在するということ。

そして、怒らない人は、それでいて「報酬」を得る方法を身につけているということです。

その一方で、怒る人というのはどうでしょうか?

怒りの直接の引き金になるのは、不満や鬱憤です。相手や環境に対する要求というものが自分の中にはじめからあって、その要求が満たされないことを決定づけるような「引き金」が引かれた時に、「怒り」という感情が生じます。

この感情が求めているもの、それもまた「報酬」なんです。

その一方で、怒らないことによっても「報酬」を得つづけている人たちがいます。

以上のことから、イライラや怒りの原因療法が満たすべき条件が見えてきます。

すなわち、怒りではない手段によってのみ本当の「報酬」が得られるのだということを体験的に実感し、それまでの反応のしかたを変えることです。 « 前のコラム:思考能力という両刃の剣
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興津諦ポートレイト
Writer: 興津おきつあきら
武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。台北市永漢国際教室専任講師などを経て、1994年大修館書店『月刊言語』に論説『日本語学習者のための新しい日本語文法』を発表。「する/した」「見える/見えた」など、それまで「現在/過去」「未然/已然」「未完了/完了」などと説明されてきた語形変化の意味を、「時制」などの客観基準よりも意識の深い層で主観的に行われる「請け合い/受け止め」という認識行為であることを世界で初めて特定。人が自分の思考や感情も認識の対象としていることが言語にはっきり表れているという新たな事実を明らかにし、以後の研究は思考や感情の自己管理方法へと発展している。アドマック株式会社代表取締役。アンガーマネジメント静岡研究所所長。
【著書】  『夢色葉歌 〜みんなが知りたかったパングラムのすべて〜』(1998年新風舎出版賞受賞)
『日本語入門 〜The Primer of Japanese〜』
『日本語の迷信、日本語の真実 〜本当の意味は主観にあった〜』
『パーミストリー 〜人を生かす意志の話〜』

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