あおり運転=私的緊急車両です。

あおり運転がまたしても問題になっています。

暴力まで振るって逃げた犯人が指名手配されたとニュースにもなっています。

「どうしてそこまで怒りを抑えられない人がいるのか?」
「まともな人間じゃない!」
「早く逮捕して二度と車を運転させないようにしてほしい!」

どれももっともな感想です。

でも、相手が頭に来ているからといって、こっちも頭にきてしまうと暴力事件や殺人事件、あるいは悲惨な事故へと、本来望まなかった方へと事態は悪化するばかりです。

それだけは何としても避けたいものですね。

避ける方法としては、相手より【優位に立つこと】。

【優位】というのは、人間性における優位です。

相手は明らかに、人間性において自分より劣っていると考えることです。

それにまともにやり合おうとすれば、自分の人間性もあやしくなってしまいますから、相手が交通違反をしていようと、違法行為に向かおうと、それは警察にすべてまかせることにして、自分は相手に対して絶対に「痛い目に遭わせよう」「悔しがらせてやろう」などとは考えないことです。

後ろから車間を詰めてあおってくる車につかれたら、【緊急車両だ!】と考えると良いと思います。

どんな事情があるのか、それは聞いてみないとわからないことですが、聞いている暇はないのです。

だから【譲る】。路肩に車を停めるとか、左にウインカーを出したり、ハザードランプを出したりして、【お先にどうぞ】を徹底します。

あとはどうなろうと、自分は安全でいられます。

当教室で行っているアンガーマネジメントの基本原則は【自分が楽になること】です。

自分だけは安全で、楽になるよう、あおりには絶対に乗らないこと。これが唯一で最善の「あおり対応」になります。

Akira Okitsu
1960年6月静岡市生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。語学教育と教員指導の経験から、脳科学・心理学・言語学からなる認知科学の研究を始め、1994年言語学専門誌『言語』(大修館書店)にて、無意識下で「(見え)る/(見え)た」などの語形を決定する認識の根本原理の存在を言語学史上初めて指摘する。認知科学の知見を実用化して、アンガーマネジメント・メンタルトレーニングプログラムの開発、観光振興関連コンテンツの開発を行っている。アドマック株式会社代表。日本認知科学会会員。 【著書・著作】 ■『日本語入門 The Primer of Japanese』(1993年富士国際日本語学院・日本語ブックセンター創学社) ■『新しい日本語文法』(大修館書店『言語』1994年12月号) ■『夢色葉歌 ─ みんなが知りたかったパングラムの全て』(1998年新風舎出版賞受賞) ■『興津諦のワンポイントチャイニーズ』(2011年〜2012年SBS静岡放送ラジオ) ■『パーミストリー ─ 人を生かす意志の話』(2013年アドマック出版) ■『日本語の迷信、日本語の真実 ─ 本当の意味は主観にあった』(2013年アドマック出版) ■『余ハ此處ニ居ル ─ 家康公は久能にあり』(2019年静岡新聞社)
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