怒りを手放す

怒りの反射、怒り思考、どちらも拳を固く握った状態です。

怒りの反射の瞬間はしかたないとしても、その後の思考では、怒りを手放してください。

写真のように、開いた両の手のひらを上に向けてみてください。

晴れた空から降り注ぐお日さまの光を手のひらいっぱいに受け止めるイメージで。

そうすることで、怒り思考を手放すんです。

机を前に椅子に座っているときなら、膝の上でこれをすることで、他の人から「あれ? 何してるの?」と不思議がられずにすみます。

それができず、どうしても人から見られてしまうようなら、手のひらは上に向けなくてもかまいません。とにかく握りこぶしを開いてみてください。

車の運転中でハンドルを握ったままという場合には、手を開いてしまうのは危険です。その場合は、自分の手のひらに意識を向けて、心の中で、手を開いてください。

そのように、実際には開かなくても、心の中で開くだけでも、十分に怒りを手放すことができます。

これは暗示とかおまじないではありません。手を開くという心理状態になることによって、扁桃体の暴走を止める効果があるんです。

大事なことは、怒り思考を投げ出すこと。捨ててしまうことです。

怒り思考については、アンガーマネジメントステップアップ講座思考編で、とても詳しく学びます。

Akira Okitsu
1960年6月静岡市生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。語学教育と教員指導の経験から、脳科学・心理学・言語学からなる認知科学の研究を始め、1994年言語学専門誌『言語』(大修館書店)にて、無意識下で「(見え)る/(見え)た」などの語形を決定する認識の根本原理の存在を言語学史上初めて指摘する。認知科学の知見を実用化して、アンガーマネジメント・メンタルトレーニングプログラムの開発、観光振興関連コンテンツの開発を行っている。アドマック株式会社代表。日本認知科学会会員。 【著書・著作】 ■『日本語入門 The Primer of Japanese』(1993年富士国際日本語学院・日本語ブックセンター創学社) ■『新しい日本語文法』(大修館書店『言語』1994年12月号) ■『夢色葉歌 ─ みんなが知りたかったパングラムの全て』(1998年新風舎出版賞受賞) ■『興津諦のワンポイントチャイニーズ』(2011年〜2012年SBS静岡放送ラジオ) ■『パーミストリー ─ 人を生かす意志の話』(2013年アドマック出版) ■『日本語の迷信、日本語の真実 ─ 本当の意味は主観にあった』(2013年アドマック出版) ■『余ハ此處ニ居ル ─ 家康公は久能にあり』(2019年静岡新聞社)

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