久能山東照宮の尊さ、駿府静岡市の尊さを紹介する拙著『余ハ此處ニ居ル(よはここにおる) 家康公は久能にあり』が、来週2019年12月12日、静岡新聞社から全国発売されます。
この本の直接の目的は、「日光へ改葬された」と信じられてきた徳川家康公の亡骸が、実は久能山に埋葬されたまま、どこへも運ばれてはいなかったという事実を詳しく知っていただくことにあります。
これまでは、「家康公のお墓は日光だ」と言う分には何ら問題とされてこなかったのに対して「いや、久能だ」というと「え?そんなこと言っていいの?」「歴史知らないの?」と白い目で見られるというような、そんな空気があったのですが、この本は、そんな常識、そんな定説に真っ向から意見するという、 “禁断の事実解説書” になっています。
このコラムをお読みの皆さんには、「アンガーマネジメントと関係ないのでは?」と思われることでしょう。‥‥すみません、関係ありません。筆者の専門である認知科学とも、言語学とも、直接の関係はありません。
筆者興津諦は、無意識を解明しようとする認知科学(脳科学・心理学・言語学)の研究者ですが、出身は武蔵野美術大学で、グラフィックデザインを専攻していました。その流れで、広告デザインの仕事もいただいていて、主として観光振興・地域おこしのお手伝いをしてきています。
この本も、静岡市の地域資源を世界にアピールしていこうということで、静岡商工会議所観光・飲食部会に「余ハ此處ニ居ル」というテーマコピーを提案し、採用していただいたことに始まるものです。
今の静岡市である駿府に育ち、駿府を終の棲家とした徳川家康公が、静岡市の現状を嘆いて天上から発した言葉という想定で「余ハ此處ニ居ル」(忘れるでないぞ)というテーマコピーを発案したわけですが、このコピーが大勢の皆さんの心を動かし、一つのムーブメントになってきています。県外からも注目されるようになってきているのです。
執筆と編集の段階で読んでくださった方々には、すごく読みやすいというご評価もいただいています。筆者が撮った写真もたくさん入っています。
また、表紙・カバーなどのデザインも筆者によるもので、特に家康公の肖像画は久能山東照宮博物館にあるものを筆者が模写したものです。
高くなるばかりの書籍価格相場にあって、驚きの1,320円(税込!)という、静岡新聞社さんが勝負に出てくださったお求めやすい価格になっていますので、是非皆さん、ご購入くださいますようお願いいたします。