自分を嫌う相手に「相手が悪い」と結論して「痛い目に合わせてやる」と行動する‥‥なんていう犯罪が現実にあってなくならない。なんとかしたいものです。
同じような事件はこれまでにも何度もあったと思います。共通しているのは、「自分を避ける相手が悪い」という【結論】あるいは【ジャッジ】を下していること、その結論に従って、悪い相手を教育したいとか、懲らしめたいとか、復讐したいとか、殺したいという衝動に支配されること。
人と人との関係において、そこに犯罪がまだない時点で、つまり何の犯罪も犯していない相手に対して、個人的な恨みの感情をもって個人的な判決を下してしまうということです。
「相手が悪いから」という結論が自分の衝動や行動を正当化します。しかし本当に悪いかどうか、それを決める資格というのは、私たちの社会においては法律と司法に任されるべきことです。本当に相手が悪いなら警察に捕まえてもらったらいいということです。
SNSで自分をブロックした。犯人にとってはさぞやつらい仕打ちだったんでしょうけれども、だからといって、相手に刑罰を下す権利も資格もありません。そのようにして、一線というものが設定されているから、私たちは一定の安全のもとで生活できています。
もう一つ、理性や自制心を司る前頭前野の成熟の問題もあります。個人差はあるわけですが、二十代半ばというのが普通のようですから、まだ二十歳であるとか、十代であるというのは子供です。感情に支配されやすく、感情や気分を最優位において考え、行動します。