呼吸で怒りを解消する

怒りやイライラの感情は、ノルアドレナリン(Noradrenaline)やコルチゾール(Cortisol)またはノルエピネフリン(Norepinephrine)という神経伝達物質またはストレスホルモンが機能することによって生じる…というのが生物学的な説明です。

ノルアドレナリンが、戦いたいという闘争の衝動、あるいは逃げたいという逃避の衝動を起こすことによって、私たちは自分が怒りの感情にとらわれていることを自覚します。

もしそのノルアドレナリンやコルチゾールを自分で自由自在に調整するなんていう能力を身につけることができたら、アンガーマネジメントも自由にできるようになるのかもしれませんが、今のところ、そうした直接的な方法はないようです。

多幸感が得られる薬剤の投与ができれば、あるいはそういうこともできるのかもしれませんが、それではさらに危険なことになってしまいかねません。

そこで、自分の考え方や感じ方を改善するために「学ぶ」ということになります。それが当アンガーマネジメント静岡教室で開催しているアンガーマネジメント講座です。

当教室では、アンガーマネジメントステップアップ講座「思考編」とアンガーマネジメントステップアップ講座「理解編」という、最も効果的な二つの講座を開催していますが、今年の3月か4月ごろからもうひとつ、「呼吸編」という講座を開催するべく準備が始まっています。

呼吸編の講師を務めてくれるのは、知る人ぞ知るあのロジェ・ヴォルスさんです。ロジェさんは40年も前にフランスから静岡にやって来て、主に日本の武道を極めている人です。また、日本の伝統工芸である能面を彫る能面師としても知られていて、日本人である自分が恥ずかしくなるほどに日本文化に造詣が深い先生です。

そんなロジェさんが、日本武道とヨガを取り入れた独自の呼吸法をアンガーマネジメント講座として伝授してくれるというんですから、これはすごいニュースです。

日本アンガーマネジメント協会さんでも、「怒りをなくす体操」というのを始めたそうなので、ロジェさんによる当教室の「呼吸法」とどちらがより効果的か、みなさんにも是非体験してみていただきたいと思います。

怒りでカッカしている時、呼吸という生きていく上で最も基本となる当たり前の行為によってそれを抑えてしまうという、想像するだけでもワクワクするような講座です。

Akira Okitsu
1960年6月静岡市生まれ。武蔵野美術大学視覚伝達デザイン学科卒。語学教育と教員指導の経験から、脳科学・心理学・言語学からなる認知科学の研究を始め、1994年言語学専門誌『言語』(大修館書店)にて、無意識下で「(見え)る/(見え)た」などの語形を決定する認識の根本原理の存在を言語学史上初めて指摘する。認知科学の知見を実用化して、アンガーマネジメント・メンタルトレーニングプログラムの開発、観光振興関連コンテンツの開発を行っている。アドマック株式会社代表。日本認知科学会会員。 【著書・著作】 ■『日本語入門 The Primer of Japanese』(1993年富士国際日本語学院・日本語ブックセンター創学社) ■『新しい日本語文法』(大修館書店『言語』1994年12月号) ■『夢色葉歌 ─ みんなが知りたかったパングラムの全て』(1998年新風舎出版賞受賞) ■『興津諦のワンポイントチャイニーズ』(2011年〜2012年SBS静岡放送ラジオ) ■『パーミストリー ─ 人を生かす意志の話』(2013年アドマック出版) ■『日本語の迷信、日本語の真実 ─ 本当の意味は主観にあった』(2013年アドマック出版) ■『余ハ此處ニ居ル ─ 家康公は久能にあり』(2019年静岡新聞社)

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