ここは何としてもうまく切り抜けたいという局面があります。そんな時に障害になるのは、ビビること、臆すること、怖気づくこと、ひるむこと、尻込みすることです。
5つの言葉を使いましたが、どれも同じ意味です。「ああどうしよう、うまくいきそうな気がしない」という気持ちになったらその通りで、決してうまくいかないということです。
切実な例として、婚活があります。
紹介所や婚活イベントなどにいくらお金をかけても、一向に成就しそうな良い雰囲気にはならないという悩みを抱えた人がいます。
何十回も異性に出会う機会がありながら、いつも断られてしまう。それが回数を重ねるごとにますますネガティブになっていき、最後には「結婚なんて意味がない」というような結論を出してしまうということもあるようです。
ネガティブな思考を持ちはじめると、それは相手にも伝わります。相手が求めているのは、自分のことをポジティブにとらえてくれる人であって、自分という存在を積極的に肯定してくれる人ですから、その逆だなと感じられてしまえばもう可能性はなくなってしまいます。
また、ポジティブではあっても「要求」を前面に出してしまうとこれもうまくいきません。私たちは人から要求されることが嫌いなんです。それは誰でも同じことで、自分の要求を受け入れてくれる人を好み、自分に要求してくる人を嫌うという「反射」は、脳の基本的な機能だったりもするからです。
ところが一方で、相手からされた「要求」に対して、「なんのことはないですよ。聞いてあげますよ」という態度や思考をすると、自分にも満足感が得られます。相手の要求を聞いてあげられる自分というものは、自分にとっても快いものなんです。
このような感じ方をすることが、脳の報酬系が活性化するということです。
怖気づいてしまいそうな局面では、自分がネガティブになろうとしていることをはっきり自覚し、そこから脱出するために、その先にある満足感をイメージするようにしたらいいはずです。
面倒だな、嫌だなという気持ちが生じることを自覚すること、その自覚に立った上で、「面倒」こそがすばらしい結果への “唯一の入口” であると “確信” するんです。実際、他に道はありません。ポジティブに行くしかないんです。