全知全能のありがたい神さまがいたとします。
もちろん、脳科学も心理学も、全部わかっています。
そんな神さまに、子育てへの助言をしていただきました。
悪いと決めるから悪いところしか見えぬのだ。
悪い子などいない。
本当に悪いなら警察を呼べ。呼べぬなら悪い子ではない。
親はなくとも子は育つ。
育てると思うのは親の思い上がりだ。
育てるではなく、育つを助けよ。
育つ方へと力を貸せ。
どんな時でも子供の側に立て。
私たちは時としてこのように、思いきり上から「こうだ!」と決めてもらって初めて気づくということがあります。
だから「上から見るな」「上からものを言うな」ということも大事ですが、自分が子育てで行き詰まっているというようなときには、すべてを知っている絶対的存在から「馬鹿者!」と言われることを求めたくもなるのです。
上からものを言うためには、前提として、相手と完全に同じ側にいるということが欠かせません。
同じ側にいるとは、共感があって、信頼があるということです。
その反対に、睨み合っている、対立しているという実感に包まれていると、相手が言った上からの物言いには、反発したくなってしまうからです。